アニメや漫画は娯楽として捉えられがちですが、2009年に発行された“もしドラ”のブーム以降、実生活に活かせる学習の一環として読まれる機会が増えてきました。
そして近年は、日本経済の揺れから「お金」を真正面から描いた作品が人気に。作品に込められたメッセージはリアルで、現実社会に生きる私たちに強く響きます。
本記事では、投資やビジネス、そしてお金に翻弄される人間模様を描いた3つの作品をご紹介します。
インベスターZ
『ドラゴン桜』や『アルキメデスの大戦』でも知られる、三田紀房氏による作品。話の大筋は、主人公・財前孝史が超名門の道塾学園で「投資部」にスカウトされ、莫大な学園資金を運用していくこと。
読者の“お金の偏差値を上げる”ことをテーマに、「お金を稼ぐとは何か」「リスクとは何か」を理屈だけでなく、物語を通してリアルに体験させてくれます。
実際に、2023年には仮想通貨取引所のZOOMEXと提携。物語の教えが、暗号資産分野でも活用できることを示しました。また提携発表直後には、同取引所は3種類のミームコイン、MEME、TOKEN、CAKEの上場を発表。つまり、インベスターZで学べる投資思考はビットコインやイーサリアムといった主要コインのみならず、ミームコイン 一覧に掲載されているような、2025年に爆上げが期待される上場を間近の銘柄分析にも活かせることが分かるでしょう。
トリリオンゲーム
世界一のワガママ男・ハルと、気弱で真面目なエンジニア・ガクが、わずかな資金から世界を相手に1兆円企業を目指す物語。
現代のIT業界やスタートアップのリアリティが描かれ、シード期の投資家に対する出資交渉をやSNSを使ったマーケティングなど、実際のビジネスシーンに通じる要素が満載です。
また、「お金=悪」として描かれる作品が少なくない中で、『トリリオンゲーム』は「お金=自由を得るための手段」として描いている点が特徴的で、読者に前向きな起業マインドを与えてくれます。
闇金ウシジマくん
お金は夢や希望を与えるツールではあるものの、一方で借金や貧困ビジネスといった、現実的な闇をも教えてくれるのが『闇金ウシジマくん』。
近年社会的に問題とされているSNS詐欺など、現代の縮図とも言える人間たちを描くリアリティさ。
そして、お金の問題は「人間関係と心の問題でも」あるという真実を、この作品は伝えてくれます。
まとめ
これらの作品はそれぞれ異なる角度からお金を描いていますが、共通しているのは“お金は人を映す鏡”ということ。資産形成のあり方が日常で議論される現代に、アニメや漫画で描かれたお金の物語は、私たち読者に未来の経済の姿を先取りして見せてくれているのかもしれません。
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